2021.12.26
# ビジネス

銀座の高級寿司店が、あえて「回転寿司」にチャレンジした「深い理由」

若手職人の「育成の場」だった

「『鮨 銀座おのでら』は3万円からという高級業態なので、若手の職人が握れる機会はほとんどありません。もっと手頃な価格帯にして若手にも握らせたい、そしてもっと多くのお客様におのでらの味を知っていただきたいと考えてオープンしました」

客単価は廻転鮨が4000円から5000円、立食鮨が5000円から6000円と手頃な価格帯だ。「若手も活躍できる場」という同様のコンセプトから、2021年10月22日には「鮨 銀座おのでら」のセカンドラインとなる「鮨 銀座おのでら弟本店」が二子玉川に開業した。

「鮨 銀座おのでら」のマグロ握り(鮨 銀座おのでら提供)

「銀座おのでら」総料理長を務める坂上暁史氏は振り返る。

「廻転鮨と立喰鮨は2021年3月に発案して、構想を練ったのが2ヶ月間ほど。5月に店舗デザインを完成させ、備品を揃え始め、8月にはメニューが決定しました。正味で考えると5ヶ月間くらいでオープンさせたことになります」

表参道から徒歩1分程度の好立地だが、このような場所がすぐに押さえられるわけはない。実はこの場所は、以前からONODERA GROUPが借りていたテナントで、業態変更したのだ。

 

画期的な廻転鮨に対して、周りの反応はどうであろうか。長尾氏は答える。

「社内からは様々な意見がありましたが、だからこそ、これはチャンスであると思って進めました。業界内では、銀座の鮨店が回転寿司をオープンすることに対して賛否両論があります。しかし、業界としてもチャレンジが必要であると考えています」

だからこそ、他の回転寿司にはできないことを行っている。やま幸のマグロをはじめとして、ネタのクオリティに徹底的にこだわった。穴子や小肌などは、通常であれば手間がかかるので製品化されているものを使うが、全て店内で仕込んでいる。

「回転寿司では原価率が高い店が多いです。銀座おのでらは、ネタの質が高いだけではなく、実力のある人材もいます。正直なところ、利益を上げるのは大変ですが、多くの方に食べていただければ嬉しいですね。他ではできないことを積極的に行っていき、差別化を図りたいです」

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