突然迎えた「BOØWY最後の日」
だがアルバムを受けて開催された『DR.FEELMAN'S PSYCHOPATHIC HEARTS CLUB BAND TOUR』の最終日、12月24日の渋谷公会堂(現LINE CUBE SHIBUYA)公演をもって、突然の解散が発表される。シングルチャートで初の一位を獲得した半年後に、BOØWYは解散を発表。「『今まで一番悲しいクリスマスイブだった』と今でも言われることがあって、その度に胸が痛むんだよ」と、高橋さんは想いを語る。
――高橋さんは、「BOØWY最後の日」をどのように迎えられましたか?
あの日の朝は、「今日で終わり」かという気持ちで目覚めて、渋谷公会堂の入り口を間違えて、ファンの人に「そっちじゃないよ」と声をかけられたところまでは覚えているんだけど…。あまり記憶がないんだよね。
――開演前まで、高橋さんはどのような気持ちで過ごされたのでしょう。
普通ではなかったかな。ライブが始まるまでは、あまり喋らずに過ごしていたように思う。開演前にプロデューサーの粕谷さんがスタッフを集めて、正式に「今日で解散する」ことを伝えると、それまで解散に半信半疑だったスタッフの表情が途端に引き締まって…。とたんに空気が変わった感じがしました。あの日の演奏を聞き直してみると、なんか知らないけどめちゃめちゃテンポが早いし…。ライブを早く終えたかったのかな。わかんないけど…。
――解散を告げる氷室さんのMCを聞いた時の高橋さんの率直な心境を教えてください。
ヒムロックは「それぞれの道を行く」と言って、「解散」という言葉を使わなかったんだよね。本人じゃないからわからないけど、あいつも言いたくなかったのかな。「“解散”と言わないんだ…」とは思ったけれど…。俺もライブを終えた後に、タクシーに乗ったところまでは覚えているんだけど、その後は記憶がないんだよな。あまり覚えていない。