習近平体制が覆る可能性
来年秋の第20回党大会に向けて、習近平は自らの成果を大々的に打ち出したかったところだろうが、あまりのひどい経済状態に直面しては、その負のあり方を認めざるをえなくなったと見るべきである。
先に行われた「六中全会」においては「歴史決議」が採択され、習近平中心体制が固まったと見られていたが、「中央経済工作会議」において習近平の経済政策についてこれだけ正面切った批判を許す形になったのは、あまりに激しい経済的な落ち込みに対する反発が党内でも猛烈に高まっていることを示している。
次期党大会で習近平体制が覆る可能性はかなり大きくなったのではないかーー。「中央経済工作会議」の展開を見ると、そんな意外な中国の実態が見えてくるのである。