当時はまだ、ワクチンがいつ開発されるか、そしていつ接種できるかも未確定な状況だった。また、緊急事態が続いていて、「アフターコロナ」を想像もできない段階にあった。そのため、結婚式をキャンセルせざるを得ないと判断したようだ。
婚活をする男女も減った
結婚予定の男女が式をキャンセルしただけではない。「未来の出会い」に向けた可能性も減った。新型コロナウイルスで、最も大きな影響を受けたのが飲食店だ。アルコール規制に始まり、営業時間も大幅短縮。さらに、店内ではおしゃべりをする間マスク必須となるなど、婚活においてネガティブな要素が多かった。

私は今年婚活をしていたが、マッチングアプリを入れてみても、いざ出会うタイミングになると、感染リスクに怖気づいてなかなか出会えずにいた。Twitterのスペース(通話機能)を使って出会いを模索してみたものの、緊急事態宣言も相まって対面で出会うチャンスを逃し続けていた。
出会えないならば、何のために婚活をするのか――。と、心がくじけた男女も多かったに違いない。また「会いたい気持ちはあるが、こんな大変な時期に会おうとする人の神経を疑ってしまう自分もいる」とジレンマに悩む声も聞かれた。
アフターコロナの婚活「復活劇」
さて、2021年の秋から、状況は変わりつつある。感染者数が激減し、都内の飲食店における開店時間規制も無くなった。筆者も友人と久しぶりに酒を酌み交わし、リアルでの再会に喜んだものだ。
婚活は「友人との飲み会」に比べて、再始動が遅い……というのが、相談を受けていた筆者の体感である。もともとよく知っている相手に出会うのと比べて、全くの他人と出会うのはまだ感染リスクがあると捉えた婚活男女が多かったためだ。