ただ、その風潮も徐々に薄れ、現在は対面による出会いが復活しつつある。2021年12月に五反田にある婚活バー「○婚(マルコン)」を取材したところ、店内は婚活男女で溢れていた。このバーは初回入店時に独身証明書の提出が必須となるなど、入店へのハードルがある店だが、そんなことは何のその。店内は満席が続いている。
店長のMASA氏によると、
「日にはよりますが、平日でも満席のことが多いですね。明朗会計なこともあって、おかげさまで人気です。また、いわゆる婚活パーティのようなプロフィールカードの交換や、自己紹介タイムといった制限がなく、あくまで『自然な出会い』をバーで生み出せるよう設計しているので、いわゆる普通の出会いがほしかった方から、ご好評いただいています」
とのことで、いわゆる「コロナ前」の自然な出会いに近いスタイルが、復活しつつあるようだ。

コロナ後は「まったくの元通りになる」
新型コロナウイルスが登場したころ「ウィズコロナ」「アフターコロナ」といった表現で、しきりに新しい日本の展望が描かれていた。いわく、出会いはオンラインで完結し、結婚式もオンラインで実施される……などである。
しかし、人と人とが対面で出会いたい欲望は、コロナ後も消えそうにない。おそらく、新型コロナウイルスの脅威が去るにつれて、以前とまったく同じスタイルでの出会いへと人は回帰していくだろう。