(7)いらない保険を解約してしまおう
健康に不安を感じ、保険に頼る人もいるだろう。
だが、70歳より先の人生では手厚い保険を用意する必要はない。すでに利用したことがある人も多いかもしれないが、高額療養費制度があるからだ。一般的な年金受給者(月額15万円)なら、外来は月1万8000円、入院をした時は5万7600円を超えた医療費が戻ってくる。
逆に、医療保険に入っていると、ムダな保険料を払い続けることになる。

「60歳男性が、先進医療特約付きのメジャーな医療保険に入ったとします。入院給付金5000円が60日を上限に払われ、三大疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)では日額5000円が出ます。ただ、三大疾病で2ヵ月入院しても、結局60万円しかもらえません。
これで保険料は月7000円なので、85歳まで支払うと総額210万円になる。元を取るのが難しい保険は解約し、保険料の分は貯蓄したほうが得です」(横川氏)
(8)相続対策の保険に加入しておく
一方、死亡保険金が出る生命保険は、将来、財産を家族に渡す時に役立つ。5000万円の財産を持つ父親が2人の子供に相続をさせるとしよう。この時、対策をしないと80万円の税金がかかる。
「しかし父親が1000万円の死亡保険金が出る生命保険に加入した場合、相続税はゼロにできます。死亡保険金は、『500万円×法定相続人の人数』の金額だけ、非課税になるからです」(税理士の橘慶太氏)