「転換点」が大事
机上のクウロニスト(机上の空論ばかりを述べる人)は、過去からの直線のグラフを延長して「未来予測」をする。しかし、そのような小学生でも可能なやり方で未来がわかるはずがない。
確率論で有名な問題に「1000回サイコロの6の目が続いた後に6の目が出る確率は?」というものがある。答えは「6の目が出る確率は、いつも6分の1」である。確率論では、過去の結果と未来とは全く関係がないのだが、机上のクウロニストは「昨日まで6が続いたから、明日も来年も6が続く」と予想するのだ。
確かに、未来予測において過去を知ることは重要だが、それは「歴史パターン認識」のためだ。重要なのは転換点であり、定規でグラフの直線を伸ばしても「転換点」はわからない。
だから机上のクウロニストの集団であるメディアは、世の中が平和で何事も起こらないときの未来予測が当たるように見えても、肝心の「転換点」で「大外れ」するわけである。