2022.01.09

「鎌倉殿の13人」、小栗旬演じる“北条義時”は将軍殺しの黒幕なのか?

これから起こる「裏切り」の数々
2022年度の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、主人公・北条義時(小栗旬)をはじめとする鎌倉幕府の御家人13人が、権力をめぐり争いを繰り広げる物語だ。前編〈「鎌倉殿の13人」、これから繰り広げられる「あまりに壮絶な裏切り」の中身〉では、義時の父・時政の芸術的なまでの謀略の数々を紹介してきた。

後編では義時と時政父子がどのように袂を分かっていくのか。史実に基づきながら、歴史家の加来耕三氏に紐解いてもらう。

※太字は鎌倉殿の13人に数えられる人物。

暴走し、墓穴を掘った北条時政

「鎌倉殿の13人」(NHK)公式サイトより

飾りの将軍職に嫌気のさした2代将軍・源頼家が、京から蹴鞠や風流の公卿たちを鎌倉に呼びよせると、時政はその中に内応者として、わが子の北条時房(ときふさ・政子と義時の弟)を放ち、むしろ頼家の乱行を煽らせ、躁(さわ)がせている。

そうしておいて一方では、有力御家人の三浦義村の娘と己れの嫡孫・北条泰時(ほうじょう・やすとき)を結婚させ、両家の間に軍事同盟を締結。周到に準備しつつ、未熟な頼家がたまりかねて突っかかってくるか、放蕩で体を壊して寝込むのかを辛抱強く待った。

 

頼家はまもなく病床に臥し、満を持していた時政は将軍権力を二分して、関西38ヵ国の地頭職を頼家の弟・千幡(せんまん のちの実朝〈さねとも〉)に割き、残る関東28ヵ国を頼家の子・一幡に譲らしめることを宿老会議で提案。根回しも行きとどいていたのであろう、あっさりと可決となった。

病床でこのクーデターに等しい決定を聞いた頼家は、当然、激怒した。自派とたのむ比企能員(ひき・よしかず)をすぐさま呼び、北条氏追討の命令を下した。

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