「諦めない」の意味が変わってきた

「粘り強くあれ」
「耐えろ」

私たち世代までは、こう教えられてきた。諦めないことが最高の美学だった

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テニスでは、パワーではなく回転で逃げて逃げて、ミスを待つプレースタイルはお馴染みだったし、無理な球でも諦めようならコートから出ていけと言われた。続けていれば、必ずチャンスはまわってくる。芸人の間でも言われることだ。

でも、今や誰でも発信できて、テレビだけがメディアじゃなくなって、売れるという定義があやふやになってきている。そして、この言葉にはパチンコにのめり込むときの心理と同じく、適切な辞めどきを見失うという魔力もある。諦めなければバッターボックスは巡ってくる、と

写真提供/バービー

スポーツマンとしても、社会人としても、ひとつの道を極めることこそ美学という風潮があったが、今や副業は「サイドワーク」というお洒落な呼び名になり、マルチであることは以前より好意的に捉えられるようになった気がする。二刀流の大谷翔平選手の登場も象徴的である。

諦めないということが、「他の可能性を捨ててまでひとつのことだけをやり通す」ということなのではなく、「やりたいことはなんでも諦めない」という、また違う「諦めない」が叶えられる時代に変化していってるのかもしれない。