反感を抱いていたけれど

だが、そこにコロナがやってきて、ニューコンプライアンスな時代がものすごいスピードで本格的に差し迫ってきた。パナソニックは早期退社を募るなどして、このような人たちは世代・年齢に関わらず、大量リストラのターゲットになっている。他の大手企業も雇用のあり方が変わってきている部分もある。

 

経営の観点から見ると、致し方ないと納得せざるを得ない。だが、社員は人間だ。会社を辞めても人生は続くのだ。反感を抱いていた私でも、ここまで時代が変わってしまい、居場所が残されていないとなると、同情してしまう部分もある。

以前、歳を取るにつれ頑固になるのは、脳が完成状態に近づいたからという記事を見たことがある。脳の判断力が上がるということは、すなわち柔軟性を失うことでもある。変わることが難しくなってくる年齢でもあるだろう。

社会からは多様性を認められず、こうであれという圧をかけられ、それになんとかただただ耐えてきた人たち。人は個人の力だけで形作られているのではない。おしくらまんじゅうみたいに四方八方から色々なものに押されて、どんどん環境や社会によって形作られていく。そうして形成された人格を、個人の問題として、個人を非難するのは、なんだか酷な気もするのだ。

写真提供/バービー