日本で働く外国人労働者は170万人を超え、過去最高を記録(出典:厚生労働省)。国内の人材不足や政府による政策を背景に、外国人労働者はますます増えていくだろう。
いっぽう、移民の割合がおよそ6人に1人のアメリカには、毎年75万人近い移民が、世界中から集まってくる。(出典:国連、日本経済新聞)
そんな移民大国アメリカの、アジア系移民や黒人をめぐるリアルな姿を描いた『わたしのアメリカンドリーム』(著:ケリー・ヤン)をテキストとして、『13億人のトイレ~下から見た経済大国インド』『オーディション社会 韓国』『
なお、このアメリカで刊行された児童書は、2018アマゾン チルドレンズ・ベストブックスのほか、アジア・
アメリカンドリームをもとめて
米国のニューヨーク湾には、高さ93メートルの「自由の女神」像がそびえている。
右手に松明(たいまつ)を高々と掲げている姿は、米国が「自由と民主主義」であることの象徴とされ、世界で最も有名な像のひとつと言えるだろう。
その左手には、1冊の書物が抱えられている。米国の独立記念日である1776年7月4日が刻まれた独立宣言書だ。

トーマス・ジェファーソンらによって書かれた独立宣言には、こうした一節がある。
「すべての人間は生まれながらにして平等であり、その創造主によって、生命、自由、および幸福の追求を含む不可侵の権利を与えられている」
誰もが幸福になれるチャンスがあり、能力を発揮することによって、豊かな生活を享受することができる。それこそが「アメリカン・ドリーム」なのだ。
「移民の命なんて軽く思われているの」
その希望に満ちたメッセージを信じ、
明るい未来を手にしようと中国から米西部カリフォルニア州へ移住してきたミアの一家だが、現実は厳しかった。