海外旅行へ行きたいけれど行けない今、自宅で海外料理を作って楽しんでみるのはいかがでしょうか? そこで今回、世界文化社より発売の『はじめてでも美味しく作れる ロシア料理』からロシア料理のレシピを抜粋してご紹介します!

今回は、本当のロシア家庭料理「ガルプツィ」というレシピをお届けした前回に引き続き、今回は、ロシア最古の料理の1つである「ブリニー」というレシピをお届けします。

また本書の中で「日本が大好き」と語る著者のヴィタリ・ユシュマノフさんに、その理由や実際に住んでみて感じた「日本とロシアの共通点」についても教えていただきました。

日本とロシア、似ている部分は?

撮影/LAURENT Mana

幼い頃から美食法、料理法に興味を持ち、料理を作ることが大好きで、作ったことがないレシピを探すことや、新しいレシピを編み出すことが好きだというロシア・サンクトペテルブルク出身のヴィタリ・ユシュマノフさん。今回そんな料理好きが高じて本作を出版するようになりましたが、実は本業は「バリトン歌手」というから驚きです。

本書の中で「2008年に初めて日本に来たとき、ここに住んで歌うことが夢になりました」と語っている通り、現在ではその夢を果たし、もう7年近く前から日本に住んでいるといいます。

そこで、実際に日本に暮らしてみて感じた、ロシアと日本の共通点などを伺ってみました。

「私の個人的な意見ですが、ヨーロッパより日本のメンタリティーや文化、生活などはロシアに近いと思います。例えば、日本人もロシア人も家族、友達、同僚で集まって、飲んだり、食べたりすることが好きです。ロシアでも、日本でもお家で料理を作ることが多いですし、家庭料理はバラエティー豊かで本当に美味しい。それに、漬け物を作ることも多いです。

ところで、家に入ったら靴を脱いでスリッパを履くのは日本とロシアだけかもしれません。文化的にも似てるところがあると思います。自分の苦しみ、悲しみをあまり人に見せないので、ロシア人も日本人も悲しい歌が好きです。実は、『あの曲を聞いて、涙が出ました』というような表現は今まで日本とロシアでしか聞いたことがないです」

 

2008年に初めて来日された時、「日本で住んで歌うこと」が夢になったのはなぜ? そう考えるようになったきっかけは? 「日本が好きな理由」について伺ったところ、このような返答が……!

「日本が好きな理由はコレとコレ! と言えないですね。私はいつも『日本を愛する』と言っていますが、愛することの理由は一つだけではないと思います。素晴らしいところも、あまり素晴らしくないところも、全て含めて好きですね。私は初めて日本に来たときに『ここに住んでみたい』と思うより『私はここに住まないといけない』と感じました。その時はまだ飛行機を降りたばかりでしたが、その一秒で運命が決まりました。

もちろん、日本は本当に美しい国ですし、日本人はとても優しいですし、食べ物も美味しいですし、安全ですし、そういったいろんな理由はありますが、なにより初めて来たときに『ここだ!』と感じたように、今でも日本にいることだけで幸せです」

撮影/LAURENT Mana

ヴィタリ・ユシュマノフさん
サンクトペテルブルク生まれ。マリインスキー劇場の若い声楽家のためのアカデミーで学ぶ。ライプツィヒ音楽演劇大学を卒業。2015年春より日本に拠点を移す。びわ湖ホールオペラ、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」、「東京・春・音楽祭」、NHK-FM、NHKワールド・ラジオ日本、BSテレ東、NHKワールドTV、東京芸術劇場他の全国共同プロジェクト、新国立劇場オペラなどに出演。「日本トスティ歌曲コンクール」第1位、「日伊声楽コンコルソ」第1位、「東京音楽コンクール」など、受賞多数。これまでに4枚のCDをリリース。
幼いころからの料理好きが高じ、本書では“本物のロシア料理”を紹介。YouTube「Café Vitaly」(カフェ・ヴィタリ)でその腕を披露している。
http://vitalyyushmanov.com/

そんなヴィタリさんが幼い頃から親しんできた、ロシア最古の料理のひとつ「ブリニー」の作り方は次ページからお届けします!