“恋”と“家族”と“ゴハン”をテーマにしたホームコメディ「おいハンサム‼︎」(東海テレビ/フジテレビ土曜日23時40分~)に出演する女優の木南晴夏さんインタビュー後編。無類のパン好きで知られ、『キナミトパンノホン』も出すほどの木南さんに「食」に関するお話を伺う。前編ではパンが大好きになった家庭環境や「母の味」について語っていただいた。後編では「一緒に食事をする」ことの効果についてお聞かせいただく。

撮影/山本倫子
木南晴夏(きなみ・はるか)
1985年生まれ。大阪府出身。2001年「第一回ホリプロNEW STAR AUDITION」でグランプリを受賞しデビュー。映画「20世紀少年」の小泉響子役で注目を浴び、その後多くの映画やドラマに出演。近年の主な作品にドラマ「勇者ヨシヒコシリーズ」「越路吹雪物語」「海月姫」「大恋愛〜僕を忘れる君と」など。食生活アドバイザー2級、パンシェルジュ3級の資格も持つほどのパン好き。著書に「キナミトパンノホン」(講談社)がある。2022年3月~4月はミュージカル「ブラッド・ブラザーズ」に出演する。

ご飯を一緒に食べる行為は、人と人が仲良くなる第一歩

食べることが大好きな木南晴夏さんも、コロナ禍で家族以外の人とご飯を食べることが、ほとんどなくなったことに寂しさを感じている。人と集まってご飯を食べる。ただそれだけのことが、とても特別だったことを、例えば撮影現場で一人お弁当を食べているときなどにしみじみ感じることがあるという。

「ドラマの撮影現場だと普段はお弁当ですが、時々あたたかいケータリングが差し入れであったりすると、『わー今日はケータリングだ!』ってすごく盛り上がるんです。共演者の人たちやスタッフさんと一緒に同じものを食べて、現場の話しをして笑い合ったりするのがすごくいい息抜きになっていました。

でも今は、『食事中は会話しない方がいいのかな?』なんて考えてしまってお弁当もそれぞれで食べています。当たり前だった食事中のコミュニケーションが今はなくなりました。もちろん打ち上げもなく、早く終わった日に『みんなで飲みに行こう』もない……。それがすごく寂しいです。

大人同士って、ご飯やお酒の場を通して仲良くなる気がするんです。家で食べるご飯もそうです。食事中に、心が通じ合う。それまで話せなかったことを話せたりするのも、ご飯を食べているときだったりしますよね。ご飯を一緒に食べる行為は、人と人が仲良くなる第一歩。あの日々が少しでも早く戻ってきてほしいと切に願います」

撮影/山本倫子

そんな木南さんが出演する最新ドラマが、まさに“恋”と“家族”と“ゴハン”をテーマにしたホームコメディ「おいハンサム‼︎」だ。「食」と「恋」を描いて多くの人に愛されている伊藤理佐さんの数ある人気コミックの中から、「おいピータン‼︎」「おいおいピータン‼︎」を中核原作に、「渡る世間はオヤジばかり」「チューネン娘。」「あさって朝子さん」などを大胆にリミックス。吉田鋼太郎さんが、「昭和の頑固親父の生き残り」の伊藤源太郎役、木南さんは、源太郎の娘でしあわせを掴もうと生きる三姉妹の長女・由香を演じる。

母親役がMEGUMIさん、次女の里香を佐久間由衣さん、三女の美香を武田玲奈さんが演じる (c)東海テレビ/日本映画放送