「ヨガ」に「漢方薬」、最新科学で明かされる「東洋医学」の“スゴイ力”

最新研究が示す「東洋医学」の現在地
西洋医学では手が届かない症状への解決策として、いま世界中で注目を集めているのが「東洋医学」だ。前編では主に慢性腰痛における鍼(はり)治療の事例を見てきたが、後編ではヨガや漢方薬などについての最新研究を紹介したい。

(前編:日本人だけが知らない…「東洋医学」が今、世界で大注目されているワケ)

生理前の不調「PMS」を改善! ヨガのチカラ

いま、女性の社会進出を妨げる大きな要因の1つとされるのが「生理」に関わるトラブル。なかでも最近、「PMS」という言葉を耳にした方も多いだろう。「月経前症候群」の略称で、月経前に起こる様々な心と体の不調を指す。

女性の活躍を妨げるPMS(イメージ)/NHK提供

月経前に起こる女性のホルモンの急激な変化に伴う自律神経の乱れなどによって、イライラや抑うつ、体の張りや痛みなどが起こりやすくなると考えられている。実は、このPMSの症状改善に注目されているのがインド発祥の「ヨガ」。

PMSの原因となる女性ホルモンの変化/NHK提供
 

2016年に台湾の研究チームが発表した研究では、PMSに悩む女性に3ヵ月間のヨガをしてもらったところ、お腹の張りなどの症状が最大で約50%改善。さらに、生理痛が仕事に及ぼす影響も、約45%も軽減する結果が得られている。

でも、なぜ症状の改善がみられるのか、その大きな原因のひとつとされているのが、ヨガならではの「呼吸」だ。ヨガの深くゆっくりとした呼吸によって自律神経のバランスが整えられ、PMSの症状を緩和すると考えられているのだ。

ヨガのインストラクターの資格をもつ産婦人科専門医の高尾美穂さんによると、コロナ禍が続く中、マスクの着用で呼吸が十分にできなくなっている人が多いという。高尾さんは、「『深呼吸』を合間の時間に行うだけでも、女性の体調改善に大きな助けになる」と呼吸の重要性を力説している。

ヨガに詳しい産婦人科専門医の高尾美穂医師

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