2022.01.21
# ライフ

「私は誰かに頼りたい」夫と元カレとの間で揺れる主婦が気づいた“自分の弱さ”

ツケがついに回ってきた

労働人口における非正規雇用の割合は、前年に比べて低下したものの、女性は54.4%を占める。正規雇用と非正規雇用では平均給与も200万近く差があり、都内でひとり暮らしをするには心もとない状況だ。

そんな中で生まれる依存心が、もし人を見る目を曇らせるのだとしたら……。

前編〈「だから派遣の私を選んだの…?」エリート社員に遊ばれた女性の“大きな後悔”〉で紹介したように、同じ会社のエリート社員・武俊さんに遊ばれて傷ついた、派遣社員の松田奈美さん(38歳・仮名=以下同)。そんな彼女の前に、一人の面倒見のよい男性が現れたのだが、意外な展開が待っていた。

恋愛、結婚から不倫まで、男女関係についての取材に定評あるライター、亀山早苗さんが、奈美さんのその後をつづる。

そんな私を救ってくれたのが……

武俊さんが取引先の社長の娘と結婚するという噂を奈美さんは聞いた。そこで暴露してしまえばよかったのに、彼女は誰にも何も言わずに耐えていた。それでも日が経てば経つほど悔しさが増大していく。武俊さんはハワイで結婚式を挙げるという。それも、奈美さんは自分が二次会などに行けないようにしたのだと恨みを募らせた。

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「とにかく気が晴れない日々が続きました。別の会社に派遣してもらおうかなと考えながら、ぼんやり会社の廊下を歩いていたら、うっかり人にぶつかって転んでしまったんです」

大丈夫ですかと助け起こしてくれたのは、武俊さんの後輩の将太さんだった。立とうとしたが足首をひねったようで立つことすらできない。将太さんは会社の車で病院に連れていってくれた。

「家まで送ってくれ、その日は食べ物まで買ってきてくれました。自分が書類を見ながら歩いていたのがいけなかったんだと言って。私がぼんやりしていただけなのに」

将太さんはそれ以降もなにかと面倒をみてくれた。捻挫の位置が悪く、足首を固定する器具をつけた奈美さんを毎日のように送り迎えしてくれたのだ。

「なんとかひとりで歩けるのに、彼にすっかり甘えてしまいました。彼はときどき部屋に上がっていくようになり、一緒にご飯を食べることも増えていったんです」

当時、奈美さんが30歳、将太さんは29歳。お互いに惹かれ合うのは時間の問題だった。

 

「私が将太さんとつきあうようになったころ、武俊さんとばったり会社の廊下で会ったんです。私はしれっと『結婚、おめでとうございます』と言ってやりました。彼は気まずそうな顔をして、『オレは本当は奈美と結婚したかったんだ』と。『人をもてあそんで楽しかったですか』と聞いたら、『きみこそ、オレとつきあえて楽しかっただろ』って。地獄に落ちろと心の中で叫びました。私には将太さんがいるから、もうあんたなんていらないとも言ってやりたかった」

傷ついたが、自分には将太さんがいる。そうやって奈美さんは自分の心に蓋をした。

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