フランスで「日本を特集する雑誌」が大人気になっている理由

即身仏から女子プロレスまで
柳下 雄太 プロフィール

――1冊15ユーロ(11月末のレートで1940円)、発行部数は5万部とのことですが、収益モデルはどうなっているんですか?

定期購読している読者が5000人から6000人います。あとはキオスクや本屋、インターネットでも販売しています。これで大体5万部のうち6割から7割は売れます。収益モデルですが、雑誌の販売による売上が8割、残り1割が広告収入ですね。

1冊で164ページあるのですが、広告は大体3から5ページくらいです。最近はコロナの影響もあって、広告を出す企業も雑誌に対して出稿を渋ることが多いので、できれば読者が払ってくれるお金だけでやっていきたいというのが僕の夢です。編集長としての仕事に集中できますしね。

TEMPURA 6号の表紙
 

ゆくゆくは“日本語版”も出版したみたい

――ご存じの通りフランスではメディア業界はずっと不況で、TEMPURAのような独立系雑誌ができてはつぶれるというのが繰り返されているのですが、立ち上げの時に不安というのはなかったのですか?

もちろんありましたよ。うまくいくかもしれないというのは勘で感じていましたが、保証も何もありませんでした。だから創刊号が発行されて、キオスクで人がTEMPURAを買っているのを見た時は妙な気持ちでした。

フランスではコロナによるロックダウンでキオスクと本屋が閉まっていた時期があって、雑誌の売り場がなくなってしまったので大変だったのですが、なんとか読者のおかげで生き残れました。この結果には正直自分自身も驚いています。

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