東京で寮生活をしながら仕事とレッスンを
初めて『CanCam』に載った時は、家族全員が大喜びしていましたね。それはもうすごい褒めようで、「おねえちゃん、キレイやなあ! めっちゃキレイ! モデルさんやあ!」と大盛り上がり。ただ私自身は周りが凄すぎて自信が持てなかったのか、その言葉を素直に受け止められなくて。もともとが恥ずかしがり屋で、「笑って」と言われて笑うのが苦手だったこともあり、「こんな感じで大丈夫かな?」と思っていました。
カメラに素敵な笑顔や可愛いポーズをとっている先輩他のモデルさんたちを見ては、「みんなカワイイなあ、キレイだなあ。私も頑張らなきゃ!」と刺激を受け、先輩たちのポージングを切り抜きにしてノートに貼って勉強していました。
そのころ私が所属していたのは音楽事務所。将来は歌手になることを夢見ながら、ボイストレーニング、ドラム、ギター、ピアノ、ダンス・演技のレッスンを受けていました。あとは体づくりの筋トレですね。そして東京での滞在先は、事務所の先輩が住んでいる寮。部屋のリビングに寝かせていただいていたんです。
2週間ごとに地元の滋賀と東京を行き来しながら『CanCam』の撮影をし、撮影がない時はそのまま東京に滞在してレッスンするというローテーション。以前連載でもお伝えした、私の恩師であるボイトレの先生に出会ったのもその頃です。
結局『CanCam』には、8年間という長きに渡ってお世話になりました。今でも(西山)茉希とは忘年会で会ったり、(近藤)しづかとも頻繁に会っています。仕事なんだけど学校にいるような、本当に楽しい8年間でした。

◇モデルとして芸能界に入ったメアリージュンさんが、どのように女優の道を歩むようになったのか。後編「高橋メアリージュンが語る人生を変えた「朝ドラ」オーディション、そして今後」で詳しくお伝えする。
構成・文/上田恵子