ではどんなマンションを選べばいい?
じゃあ、どんな人が買っているかといえば、富裕層や夫婦共働きの超パワーカップル、地方や海外の投資家、節税目的の高齢者などが主だ。こんな状況を受けて「もう一般消費者は相手にしない!」と豪語しているデベロッパーもあるぐらいだ。

確かにマンション価格の高騰に対して、給与は上がっていない。国税庁が公表する2020年民間給与実態統計調査によると平均給与は433万円。内訳をざっくり見ると給料369万円+賞与65万円とされ、男女別に見ても、男性平均532万円、女性293万円。年齢別だと、男性40代後半で600万円を突破し、50代後半で668万円に達する。また東京都の平均年収は596万円とされる。
そのため、マンションを買いたいと気になる新築マンションのモデルルームを内覧しに行ったら、自分の懐具合では手が届かないことを知り愕然。
それではと中古マンションを見学してこの物件いいかもと思ったら、既に申込みが入ったと言われ、賃貸の更新期限は迫るわ、どんどん価格は上がっていくわ、あぁ~早く買わないと! と焦りの悪循環に陥る。
この需給バランスからくるマンション争奪戦の状況は、調整時期も入れると少なくとも数年は続くものと見られる。しかし、マンションを買いたいというタイミングは、それぞれの事情などライフスタイルと深く直結する。
たとえば、家族の都合で買い替えをしたい、オリンピック後に暴落すると思い待っていたが、もうこれ以上は待てないなど、今マンションを購入したいという方もいるであろう。
では今ならどんなマンションを選べばいいのか。マンションの特徴やなるべく安価に買うための買い方の工夫を後編〈バブル超えの 「マンション争奪戦」でも安く物件を買う「8つのポイント」〉で紹介するので、参考にしていただきたい。