北京オリンピック「外交的ボイコット」情勢が面倒くさすぎて困る

過熱化の予感、岸田玉虫外交で大丈夫?
山本 一郎 プロフィール

北京オリンピック前に世界で何が起きているのか?

世界経済はいまや脱コロナムード一色となった一方、新たな変異株であるオミクロンの世界的流行もあって、問題はすぐには解決しない雰囲気になっているのもまた事実であります。

東京でも、感染者数が激増し、また、沖縄や山口では在日米軍基地経由と見られるアメリカ人からのオミクロン株の「上陸」で感染爆発に近い状況になりかねないと警戒が広がっているところです。

中国では「ゼロコロナ」を掲げてコロナの新規感染を抑え込むために厳しい行動制限などの措置を講じている状態で、西安ほか主要都市でも一部ロックダウン(都市封鎖)に加え、人の移動を防ぐために同市発着の航空便も停止するなど対策に躍起になっています。しかし残念なことに封じ込めには至らず、感染拡大の状況は長期化を余儀なくされています。

今回、中国での冬季オリンピックを行う北京も平静を装ってはいるものの、オリンピック期間中の感染拡大だけは避けたいということで極めて厳しい行動制限と入国者への隔離措置の徹底が行われることが予定されています。

そして、政治面ではそもそも中国の北京オリンピックは特に日本との関係において「日中国交正常化50年」という節目の年であるため、日本国内で中国に対立するような政府決定や報道があっても中国側がむしろ抑制的で過剰な反応を控えるぐらいには気を遣ってくれているように見えます。

 

オリンピックという意味では担当閣僚であるスポーツ庁長官の室伏広治さんの派遣を一時検討したものを見送ったのも、中国政府側とのかなりのネゴがあったからでしょう。日本が北京オリンピックに閣僚を出したとなれば、政治的なメッセージとしてあたかも日本が新疆ウイグル自治区などでの人権抑圧の実態を容認(黙認)するかのような捉えられ方を中国だけでなく欧米からもされてしまう懸念は確かにあっただろうと思います。

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