2022.01.16

Amazon創業者ジェフ・ベゾスと「週刊少年ジャンプ」の考え方には“意外な共通点”があった

飯田 一史 プロフィール

ライバルと同じ土俵に立たない

Amazonとジャンプは、他の事業者の後追いやマネはなるべくしない、という点も似ている。

 

ベゾスは言う。

いろいろな経営者や創業者や起業家とお話をしていて思うのは、彼らがお客様について話しているつもりでも、実際には競合相手に目を向けているということです。競合でなく、お客様に集中し続けられたら、どんな企業でも優位に立てるはずです。 企業は誰がお客様かを認識しなければなりません。たとえば、ワシントン・ポストのお客様は広告主でしょうか? 違います。読者です。それ以外にありません。広告主はどこに広告を出したいでしょうか? 読者のいる場所です。決して複雑なことではありません。(前掲書346p)
私が1995年にアマゾンを立ち上げたときは、大手書店のバーンズ・アンド・ノーブルがバーンズ・アンド・ノーブル・ドット・コムを立ち上げ、2年後の1997年に市場に参入した。新しいものが発表されると、だいたい2年遅れで競合企業が入ってくる。

キンドルを発売したときも、バーンズ・アンド・ノーブルが2年遅れでヌークを発売した。エコーのときはグーグルが2年遅れでグーグルホームを発売した。

一番手の場合、運がよければ2年間は競合に先駆けることができる。7年もライバルが現れないなんてことはあり得ないので、信じがたかった。既存の巨大ソフトウェア企業はアマゾンをまともな同業ライバルとは見なしていなかったのだと思う。だからこれだけ長いあいだ独走できて、夢のような多機能プロダクトとサービスをライバルに先駆けて開発し、優位性を保つことができた。(前掲書312p)
ライバルとの競争で重要な点は、相手と同じ土俵に立たないことだ。だからこそ、イノベーションが必要になるし、宇宙やサイバー領域ではとくにそうだ。
(ジェフ・ベゾス『Invent & Wander──ジェフ・ベゾス Collected Writings』(ダイヤモンド社、関美和・訳)334p)
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