2022.01.17
# 事件

墓地から死体を盗み、火葬場で骨を拾い…「人骨黒焼き職人」の信じがたい所業

人骨黒焼きは、本当に効いたのか?
石川 清 プロフィール

このような経緯で逮捕された黒神だが、服役した後も懲りずに人骨黒焼きの製造と販売を手がけ続けた。

2度目の逮捕は、昭和53年(1978)で、この時は2年間服役し、出所したのが昭和55年9月のことだった。

故郷に戻り、また作り始める…

黒神は2度目に逮捕されるまで、生まれ故郷の町では人骨黒焼きを販売しなかった。

故郷には、自分の幼馴染や親類縁者も多いため、人骨黒焼きを販売して歩くことは、さすがに気がとがめたのだろう。

だが、黒神も昭和55年に仮釈放されたときは70歳を過ぎ、もう身体の無理はきかなくなっていた。

実は黒神は過去に結婚していて、子どももいた。だが薬事法違反を繰り返す父親の元から、このときすでに妻子は離れていたようだ。

そこで、身元引受人となってくれた唯一の身内である姉の元に身を寄せることにしたという。

 

黒神の姉は故郷の町で一人暮らしをしていた。かつての村はもう町と呼べる規模に発展していたものの、犯罪者の弟を持つ女に田舎の風は冷たかった。姉は結婚しないまま一人年老いていた。ペットの犬を溺愛し、かわいい愛犬が近所の住人に吠え立てたら、謝るどころかその相手に詰め寄って、問答無用で文句を言った。

「うちの犬になに悪さしたのさっ!」

変わり者で、鼻つまみ者といわれ、隣近所の住民と言い争いや喧嘩が絶えなかったという。

黒神は姉の家の2階部分を間借りすることになった。越してきた当初は、自宅前で金魚すくいの屋台を出すなど、一見更正したかに見えた。

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