2022.01.13
# 週刊現代

プロに聞いた、”タラバガニ”と”毛ガニ”の、おいしい「食べ方」と「見分け方」

週刊現代 プロフィール

築地のプロたちにも、「一番美味いカニ」を聞いて回ってみた。

「越前ガニの脚の付け根」

「タラバのボイル。冷凍は美味しくない。脚を軽く焼いて熱々で食べるのが一番」といった声がある中、意外にも人気が高かったのが、「毛ガニ」だった。

「私は北海道出身で子供の頃からカニを食べてきたが、毛ガニが一番。カニ独特の風味が全然違う。濃厚さが別格なんです」(エビ・カニを主力とする店舗スタッフ)

武田氏も生物学者の観点から、最も美味なカニは毛ガニだと語る。

 

「生物学的に見ても、エビにはエビの、カニにはカニの味の個性があるのです。個人的には、それが最も感じられるのは毛ガニだと思います。新鮮な毛ガニをさっと塩茹でして食べるのが一番ではないでしょうか」

ボリュームならタラバガニ、繊細な旨味ならズワイガニ、カニらしさならば毛ガニといったところだろうか。そして、

「部位としては、やはり、どのカニも親爪が一番のおすすめです」(斉藤水産の斉藤又雄氏)

旨味の染み出たゆで汁は捨ててはならない。雑炊を作って堪能しつくすこともお忘れなく。

『週刊現代』2021年12月25日・2022年1月1日号より

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