朝日新聞を愛した息子はなぜ命を絶ったのか 父が組合機関紙で書いたこと

【後編】33歳の記者は自殺した

朝日の根本的な問題

前編(33歳で自殺した朝日新聞記者の父親が、同僚に向けて書いた手紙の中身)で明かしたように、朝日新聞のA記者がみずから命を絶ってから3ヵ月が経った。

確かにA記者が不満を抱いていたのが、経済部の上司であることはTwitterの中身からは容易に推測できた。A記者の死の直後、朝日新聞大阪本社経済部の部長が、論説委員に人事異動となったことも、さまざまな憶測を招いた。

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「この経済部長は、どちらかといえば『提灯記事』を好むタイプでした。大企業に好意的な記事を書いて、関係をよくして独自ネタをもらおう、うまくいけば広告もという人です。とりわけA君の担当である電機業界はこの経済部長の関心が強いジャンルだった」

こう語るのはA記者と経済部長もよく知る朝日のOB記者だ。A記者は丹念な取材を積み重ね、ネタをつかみ記事を書くという正統派記者だった。経済部長とは相いれない。

「A君は、経済部長と記事でトラブルになって、落ち込んでいたそうだ。部長の意に沿わない記事について叱責されたこともあったという。A君の死の背景には、報道機関としてあってはならない、朝日新聞の根本的な問題があると感じる」(前出・OB記者)

A記者の死を受け、朝日新聞は〈勤務実態などについては調査をする〉〈部長から叱責された事実は、現時点までの調査では確認できていない〉と週刊文春11月11日に回答していた。

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