2022.01.23
# ライフ

なぜ日本人は怒りやすくなったのか?「激しい怒り」が生まれるメカニズム

アンガーマネジメントのプロが教える
安藤 俊介 プロフィール

なぜ日本人は怒りやすくなったのか?

あなたにも、こんな経験があるのではないでしょうか。同じ「~べき」が裏切られたとしても、軽くイラッとするだけで済むこともあるのに、今日はとにかく頭にきて仕方がないということが。

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たとえば、子どもが部屋を散らかしたとして、それは「片づけるべき」が裏切られているので、イラッとします。ある日はそれほど頭に来ないのですが、ある日はとても強く腹が立ち、子どもに強く怒ってしまうといったことです。

アンガーマネジメントの専門家として、「どうしてこんなに社会には強く怒っている人が増えているのですか?」とよく質問を受けます。その答えは、怒りのライターモデルから簡単に説明ができます。

2020年以降、コロナ禍が続いています。コロナ禍では先行きが見えないことから不安を感じている人が多く、またニューノーマルと言われる生活スタイルで、ストレスを強く感じている人が多いです。これはつまり、マイナスな感情や状態のガスを、いっぱい溜めている人が多いことを意味します。

そのため、以前であれば軽く流せていたようなことでも、引火するガスを溜め込んでいるので、大きく怒りの炎を燃え上がらせる人が増え、そこら中で怒る人が目立っているのです。

 

自分が怒りを感じるとき、どのような「~べき」が裏切られたことで、怒りの火花が散り、どのようなマイナスな感情・状態が、ガスとして引火しているのか考えてみましょう。

自分の怒りが、どのように生まれているのかを客観的に見ることができれば、今までよりも上手に自分の怒りに向き合うことができます。

後編〈「怒りの炎」を燃え上がらせない「最強のアンガーマネジメント」のコツ〉では必要以上に怒りの炎を大きく燃え上がらせないための具体的な方法をお伝えします。

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