北朝鮮「ミサイル発射」のウラで、各国が進めている「極超音速ミサイル」開発競争

そして、影響は日本の防衛政策にも…

5日のミサイル発射は失敗だった

北朝鮮は5日と11日、相次いで弾道ミサイルを日本海へ向けて発射した。朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は「極超音速ミサイルの発射実験を行った」と主張。岸信夫防衛相は12日の会見で「最高高度約50キロメートル、最大速度マッハ10で飛び、水平機動を含め、変則的な軌道で飛翔した可能性がある」と述べ、北朝鮮の主張を事実上、認めた。

11日に発射された北朝鮮の極超音速ミサイル(労働新聞のホームページより)
 

北朝鮮は昨年10月、首都平壤で兵器展示会「自衛2021」を開催、各種の弾道ミサイルを公開した。その中には直前の9月28日に発射した極超音速ミサイル「火星8」もあり、1月5日と11日に発射したミサイルの形状も酷似している。

展示会を視察した金正恩総書記は11日の発射実験に立ち会っており、迎撃困難とされる極超音速ミサイルの実戦配備が現実味を帯びてきたことを示している。

昨年10月の兵器展示会「自衛2021」に登場した「火星8」(防衛省の資料より)
ミサイル発射に立ち会った金正恩総書記(労働新聞のホームページより)

労働新聞は11日のミサイルについて「(発射から)600キロメートルの領域から滑空ジャンプ飛行を行い、最初の打ち上げ方位から目標方位まで240キロメートル旋回し、1000キロメートル離れた海域で設定目標を打った」と伝えた。探知されるのを避けるため複雑な飛翔をしたとみられる。

その6日前の5日に発射されたミサイルについて、韓国国防部の当局者は「高度50キロ以下、速度はマッハ6で、飛翔距離は北朝鮮が主張する700キロメートルには到達していない」とし、「極超音速ミサイルではなく、性能が誇張された一般的な弾道ミサイルに過ぎない」と述べていた。

韓国側の分析が正しいとすれば、5日の発射は失敗し、あらためて11日に再発射したとみられる。

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