伊吹とよへさんはあくまで目安ではあるものの、フォロワーが100万人を越えるラインであれば、収益をある程度得られているのでは、と分析します。そのTikTokerのメインとなる収益は、PR案件と言われる企業からの依頼が多いと言われており、その他の収益を稼ぐにはかなり能動的に動く必要があります。まとめるとTikTokerの収益は大きく下記の3つに分類されるとのことです。
もちろん企業案件にしてもしっかり成果を出していかないと、継続的な依頼を得ることはできません。ライブ配信にしても「近年増加傾向にある」(よへ)というものの、フォロワーを飽きさせない工夫がないと長く続きません。D2Cブランドを立ち上げる場合も、ファングッズとして瞬間的には売れますが、継続的に販売するにはブランドとして認知してもらう必要があるなど、ノウハウも必要になってきています。
伊吹さんは「元々、TikTokは音楽に合わせてダンスを踊るものというコンテンツが多く、それだけでフォロワーや再生回数が伸びていました。しかし、ここ最近は“オリジナルコンテンツ”を持っているクリエイターが強いと感じます。しっかりとした固定ファンがついてるからこそ、企業案件をしても、ライブ配信をしても結果に繋がりやすいんです」と持論を語ります。
Z世代(90年代後半以降に生まれた若年層)にアプローチしたい企業にとっては、絶好のプラットホームであるTikTok。しかし、どういったプロモーションを行うのか、見極めしなかったことで、思ったような成果が出ないと言った例も少なくないと伊吹さんは続けます。
「企業の方に“とりあえず、この商品をこういう風に褒めて欲しい”といった構成まで色々決められてしまうコンテンツはあまり伸びないことが多いんです。自分達のフォロワー層は18〜24歳の男女が多いですが、所謂“PR”に敏感な世代なので、フォロワーがどういうものを求めているか分かっている、オリジナルコンテンツを持っているクリエイターが作った投稿はやはり反応がいいですね」
直接企業と企画から打ち合わせをすることも多い二人はTikTokのこのような流れを先読みしていたと言い、紆余曲折あったものの順調にTikTokのフォロワーを伸ばし、現在では200万人を超えるに至りました。企業からの案件も増加し、ニッポン放送ではレギュラー番組がスタートするなど、まさに「想像した以上に順調」(よへ)で、TikTokerとして今後の人生を過ごしていけるという確信があったと言います。
