輸出依存度が約5割。うち半分が中国向け
台湾で生産された半導体などの電子部品は、輸出される。このため、台湾は輸出依存度が著しく高い。
GDPに対する輸出の比率は、一時、7割程度まで上昇したことがある。2017年では、55.4%であった。貿易収支の対GDP比率は、2011 年には 6.7%、2015 年には 13.0%であった。
輸出相手国別の構成をみると、中国向けの比率が 、2001年には 26.7%だったが、 2007 年には 40.7%にまで上昇した。なおこれは香港向けを含む数字だ。台湾から中国への輸出は、香港を経由して行われるものが多いのである。
最近の状況はどうか?
2020年には、台湾からの中国向けの輸出は、過去最高の1514億ドル(約17兆円)となり、輸出全体の44%を占めた(日本経済新聞 2021年6月8日)。
1514億ドルは、GDP(20年で6690億ドル)の 22.6%に当たる。これが輸出総額の44%というのだから、輸出総額は3440億ドルということになり、輸出の対GDP比は、51.4%ということになる。
このように、輸出依存度が高く、しかも対中依存度が高いという構造は、変っていない。