年が明けて今年は寅年。
どうにも理解しがたいのだが、証券業界には十二支におけるアノマリーというかジンクスめいた言い伝えがあり、寅年は「虎は千里を走る」など、相場の急騰を期待する声もあるようだ。
結果として株価が上昇すればいいわけだが、神頼みのようなものにすがっていては投資で勝てるはずはない。ここは冷静に銘柄選定、投資行動を起こす時期を見極めたいところだ。
今年のキーワードは「インフレ」
2022年の日本経済を取り巻くキーワードは「アフターコロナ」に続いて「インフレ」ではないだろうか。

日本は長年、デフレ経済に苦しんできた。そのため日本は世界でも物価が安い国の部類に入るようになってきた。
海外からは「日本の物価は安い!」と一昔前では聞かれないような声を多く聞くようになった。単に物価が低いだけならいいが、収入がまったく上がらない状況だった。
ところがここにきて状況が様変わりしてきた。日用品の値上げが盛んに伝えられるようになった。経済の回復を受けて原油や金属といった原材料の値上げが世界的に起こっている余波である。
くわえてここ2年ほどの間に、政府はコロナ対策として世間に金を大量にばらまいた。そのコロナも終息が見えつつあるなかで「リベンジ消費」が先行している印象で、これからも盛り上がる気配を見せている。政権与党の自民党は今年の参議院選挙を意識してか、盛んに産業界に賃上げを要望している。
インフレに向かう条件は多分に揃っているのだ。