不動産は手堅く伸びるのではないか
実物資産の代表である不動産関連からは、三菱地所(8802)をまず推したい。東京・丸の内に賃貸ビルを多く持ち、大手町の再開発にもかかわっている。コロナ禍では、商業施設やホテルの稼働低下もあって株価は低迷してきた。
21年3月には瞬間株価2000円を回復したが、その後下落。いまは1600円台をうろうろしている。PERも15倍程度、底値圏にあると見ていいだろう。

同じく不動産セクターではヒューリック(3003)にも注目だ。東京都区内の駅近好物件を多数所有。最近では電通本社ビルを取得したことでもニュースになった。業績も好調だ。本原稿を執筆している1月11日、業績の上方修正を発表した。
当初計画では2021年12月期の売上4200億円、営業利益1100億円だったが、売上4400億円、営業利益1130億円に引き上げた。主力の賃貸事業が好調なうえに、物件売却も順調に進んでいることがその理由だという。2022年12月期も増収増益の見込みだ。
業績好調ながら株価は調整局面にある。21年9月末には1400円を超えていたが、現在(1月11日)、1100円を下回っている。これは9月末に公募・第三者割当による新株の発行を発表したことによる。株式の希釈化が嫌気されたわけだが、それを加味しても純益最高益更新となっている。
11日の上昇修正の発表を受け、株価見直し買いが入る可能性大だ。