仕事が忙しくてあっという間に年齢が

大竹さんは、独身時代、大きなホテルのベビールームに勤務し、保育士の資格も取得してさまざまな新しいプロジェクトに挑戦した。ふと年齢が高くなっていると気がつき、自分の子どもを持とうとしたときはもう30代の後半だった。
「めちゃくちゃ好きな人が現れたりしない限り、仕事が好きな女性はあっという間に時間が経っていきますよね。」
そして40歳で、結婚。妊活を始めたのは41歳の時だった。

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タイミング法を始めたところ、幸い、半年もしないうちに妊娠することができたが、その時、すぐに思いうかんだのは「高齢で妊娠するとダウン症などの染色体疾患が若い人より起きやすくなる」「羊水検査をするとその病気の有無がわかる」という話だった。
「同僚の誰かから、何か聞いていたのだと思います。ともかく『高齢出産の場合は、羊水検査を受けるもの』と思っていました」

そこで大竹さんは「羊水検査をしているところを探さなくては」と考えたが、それはすぐに見つかったので「みんな普通にやっている検査なんだ」とますます強く思い込んだ。そして初診にかかると、そのクリニックを営む院長は、羊水検査を受ける前の検査として、大竹さんが知らなかった別の検査を提案した。
クアトロ検査 (母体血清マーカー検査)という検査で、採血するだけの血液検査だが、ダウン症、18トリソミー開放性神経管奇形という3つの病気のある「確率」を調べられるという。

医師の提案は、羊水検査はお腹に針を刺す検査だから、まずは血液検査をしてみて、それが「確率が高い」という結果になったら羊水検査を考えよう、というものだった。
検査が可能な妊娠15週に入ってから、大竹さんは、この血液検査を受けた。今は、羊水検査の前に受けてみる検査として「NIPT」という検査もあるが、当時は、まだこの検査はなかった。

大竹さんが当時の超音波写真をまとめたアルバムを見せてくれた 撮影/河合蘭