結婚したい人が健やかに結婚できる状況を探るべく、47歳のときから婚活を決意したシングルマザーのナナさんが送るNY婚活日記。これまで逮捕歴がある方や国際ロマンス詐欺、超潔癖症の男性やSM癖のある男性など、様々な出会いをお届けしてきた。
連載13回目は、メールの文面で好きになった男性とのやり取りをお伝えしている。前編では、男性がナナさんに出会う前から親しくしている女性について聞くと、実はその女性とは実際に会ったことが一度もなかったことが判明したところまでをお伝えした。

もう会うのをやめるべきか、それとも実際に会っていないということはこちらが有利なのか……。

 

もしかしたらチャンスあるかも?

好きになった男性にはすでに親密な女性がいました。それでも実際に会ったことは一度もないという驚きの発言を聞き、私はとまどいました。
ただし、これは、私にもチャンスがあるかもしれない。もし、彼が実物の彼女に会ってみて、なんか思ったのと違う、となるかもしれない。私みたいに、こんなセックス無理―! と言うこともあるかも??? しれない、とうっすら思ったりもしました。

うぬうーーっと唸っていると、彼が話し出しました。

「ナナ、バードウォッチングに興味あるって言ってたよね。もしよかったら、次からバードウォッチングに行かないか?」

「え? バードウォッチングは神聖な趣味だから一人でしか行かないんじゃなかったの?」

「まあ、朝早いしね。でも、ナナが行きたいなら、昼でもいいコースがあるから。なんか、一人よりやっぱり誰かいる方が楽しいしね。君はいいカンパニー(連れ)だよ。」

「本当に!? ぜひ行きたいわ! でも、彼女ももうすぐ引っ越してくるんでしょ?」

「彼女は4月の頭に来るから、まだ一月以上ある。そうだ、あと、君だって僕とずっと喋ってた方が英語も上達するでしょ! 間違ってる時とか教えてあげるよ」

「そうか、まだ2月末だもんね。じゃあ、1ヵ月バードウォッチングしよう! 英語!? はは、それはありがたい! 次の人に備えてね! イエイ!」

そんなこんなで、私と彼とのバードウォッチングデートが始まったのでした。

バードウォッチングは神聖だから一人で行くと言っていた彼が誘ってくれた。もうすぐNYに来る彼女がいるとわかっても、期待もしてしまう(写真はイメージです)Photo by iStock