コロナ禍に入ってからというもの、「郊外の不動産が人気」というニュースが頻繁に流れるようになりました。確かに鎌倉、葉山、熱海など歴史ある郊外エリアの人気が、コロナ以前に比べて盛り上がっているのは事実です。しかしコロナによってテレワークが浸透しても「便利な場所に住みたい」というニーズは強く、結果として利便性の高い駅直結のタワマンが値上がりしたことが分かりました。
値上がりに伴い、湾岸エリアのタワマン平均平米単価は119.7万円となっています。結果として、ファミリー層に人気の3LDK(70平米前後)の物件の場合、8,300万円を超える価格帯の中古マンションが多い状況です。
購入後の生活を見据えて、世帯年収の約6〜7倍が中古マンションの適正予算だと考えると、例え世帯年収が1000万円あったとしても、購入が難しい状況となっているのです。

もし、新築時に買っていれば…
もともと、湾岸エリアのタワーマンションは、東京都内でも手が届きやすいマンションとして人気を集めました。
例えば、りんかい線の東雲駅を最寄りとするWコンフォートタワーズ(今回の調査で2位にランクインしています)は湾岸エリアのタワーマンションにおける先駆けともいうべきマンションですが、分譲が始まった当初はなんと3LDK(83平米・低層階)の部屋を3,200万円程度で購入することができました。
新築にもかかわらず、高層階であっても、90平米を超える部屋が4,000万円程度で購入できたので、まさに「手が届きやすいタワーマンション」だったのです。
ちなみに2022年現在、Wコンフォートタワーズの高層階の部屋(90平米程度)を購入しようとすると、7000万円程度は必要になります。