子どもの心の変化は、日本でも起きている

そして、この問題はアメリカだけではありません。2021年10月13日、文部科学省は「令和2年度(2020年度)児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果を公開しました。小・中・高等学校で報告があった自殺した児童数は、2019年度よりも98人増え、415人。調査を開始してから過去最多の人数になったといいます。

日本でもコロナ禍、10代の心に負担がかかっていることが調査されている。写真はイメージです。photo/iStock

コロナ対応が2年続き、感染に対してもまたかと慣れやあきらめといった空気もあり、子どもたちの変化にも逆に気づきにくくなっている部分があるように感じます。また、精神的に苦しんでいない方はいないと感じています。子どもだけでなく、大人も同じです。

 

仕事や収入が減少した方はもちろん、将来の計画がなかなか立てられないもどかしさ、次は何が起こるのだろうと分からない不安……。そして、少しずつ回復が見られてきて、楽しみも増えてきた矢先にオミクロンがやってきて、予定をキャンセルしなければならないがっかり感……。

そして、みんなかかってしまいそうな勢いのオミクロンの波に「もう飲まれてしまえ」と思う投げやりな心。こういった思いは私自身も感じています。

だからこそ、つらい気持ち、メンタルヘルスを軽んじないでほしいと思うのです。