2022.01.27

「みずほ銀行」の新社長就任、そのウラでじつは「意外なこと」が起きていた…!

トップが変わっても「迷走」する可能性
週刊現代 プロフィール

「昨年春からのシステム障害以降、坂井さんは保身に走り始めた。6月の役員会では、藤原弘治頭取の辞任だけで収める案を出したのですが、『まずお前が腹を切るのが筋だろう』と金融庁の怒りを買ってしまったのです。

金融庁との折衝はもっぱら坂井さんではなく藤原さんが担当していましたから、当然の反応です。結局この案は撤回し、当人も辞任することになった」(幹部行員)

体育会系で人望の厚さがウリの木原氏は、人物、経歴、能力いずれの面でも坂井氏と対照的といえる。そのうえ、座っているだけで金融庁への「牽制」まで果たせる。今のみずほにとっては、またとない人材だろう。

しかし、本当にそれでいいのだろうか。記者の直撃に、木原氏は弱音を吐いていた。首を切ってすげ替えたくらいで、みずほが抱える病弊は断てないことを、よく知っているからだろう。

 

よみがえる三つ首の怪物

今回の人事では、新会長に一勧出身の今井誠司副社長、頭取に富士出身の加藤勝彦副頭取があわせて昇格する。つまり興銀・一勧・富士—旧三行のバランス人事である。

しかし、この「鼎立」こそが、みずほ迷走を招いた根本原因だった。行員たちはさっそく、悪い予感に襲われている。

「システム障害の元凶は、旧三行がそれぞれの古いシステムを譲らず、各社が取り引きしているベンダーとの共依存関係を維持しようとしたことです。現行のMINORIはその旧システムの上に築かれたものですから、約1000社もの中小ベンダーが関与する異常な状況になっている。

ましてトップが三行鼎立に戻るのだとしたら、責任の押し付け合いが始まるのは確実。会長・社長がともに興銀の現体制よりも、システム問題に関しては後退するかもしれない」(幹部行員)

三行合併直後、'02年4月に発生した大規模システム障害の際には、現場の担当者が前もって「勘定系システムが止まるかもしれない」と警告を発していた。にもかかわらず、当時の興銀頭取・西村正雄氏、一勧頭取・杉田力之氏、富士頭取・山本恵朗氏は各銀行間の折衝を面倒くさがり、そろって無視を決め込んだ。

SPONSORED