2022.01.26
# アパレル

「ジェラートピケ」快進撃の理由…これからのアパレル業界を左右する「3つの社会要因」

磯部 孝 プロフィール
(2) 値上げ問題

原油、ガソリンといった原料価格は、オミクロン株の世界経済への影響が限定的と見られる中で再び上昇している。今回のインフレは、原材料費や人手不足からくる労働コスト高と輸入インフレ(国際価格の上昇、円安)からくる。これはコストプッシュ型のインフレと呼ばれるものだ。川下への価格転嫁が限られる傾向にある日本では、企業収益が圧迫されるものの、インフレによって価格転嫁が進む側面もある。

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今回のインフレ気運の高まりは、政府による適正な価格転嫁への奨励も追い風となっている。エネルギー価格や原材料価格の上昇といったコスト増を販売価格に転嫁しやすくするための対策として、元請企業側への立ち入り調査を強化。著しい安値での納入を強いる「買いたたき」を防ぐ狙いで、価格転嫁に応じる企業が優遇される補助金の種類を拡大させるようだ。

ファッションアパレルのように需要力がさほど強くない商材にとって、価格転嫁という施策は取りにくい現実もある。しかし、今は社会全体で値上げへの許容が認められつつあるタイミングでもある。このインフレを機に、適正な値上げに舵を切る好機と考えても良いのではないかと思う。

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