2022.01.26
# アパレル

「ジェラートピケ」快進撃の理由…これからのアパレル業界を左右する「3つの社会要因」

磯部 孝 プロフィール

なぜルームウェア市場で勝者になれたのか

ジェラートピケは、「スナイデル」、「フレイアイディー」などのファッション事業を展開する株式会社マッシュスタイルラボの旗艦ブランドのひとつ。

2008年にルームウェア・ブランドとして展開がはじまり、肌触りの滑らかなふわモコ素材を特徴としたオシャレなルームウェアが人気に。

ジェラートピケ公式サイトより引用

あるようでなかった若い女性向けのオシャレなルームウェア・ブランドは、それまでニッチな市場として視られてきた。それは「ルームウェア」の定義自体が、外出着とナイティ(ナイトガウン)との境界にあった為、両方向からの商品開発アプローチが可能で、かえって曖昧なポジションとなっていた感があるからだ。

しかし、ジェラートピケは巧みな商品展開で、見事に市場を切り開いた。一般的にブランド展開手法として使われるのは「ラインロビング」である。ラインは“商品ライン”、ロビイングは“奪う”ことを意味しており、既存・他社ブランドのマーケットポジションを踏襲しながら、商品ラインナップを広げることで差別化を図る方法だ。

ジェラートピケの場合、単なる部屋着ではなく、お泊まり、パジャマパーティー用、彼氏が遊びに来た時など、“部屋着でも可愛く居たい”という女性の願望に目をつけた。商品も、“素材”に特徴を持たせたアイテムを投入し、発売当時はかなり新鮮に感じられた。

 

またルームウェアだけではなく、ルームミストやボディークリーム、洗剤等のホームグッズも豊富で、友達のお誕生日や出産のお祝いなど、ギフト需要もうまく取り込んでいる。それが徐々に「ジェラピケなら何をあげても絶対に喜んでもらえる」という安心感を生み、ブランド定着に繋がっていたのだろう。

それまで気づかなかったが、「お洒落なルームウェア」はブルーオーシャン市場だったのだ。

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