2022.02.01
# 週刊現代

超巨大ヒグマ「OSO18」に騒然…地元住民がもっとも恐れる「ヤバすぎる事態」

どこにいるのか、分からない
週刊現代 プロフィール

そもそもオスのヒグマは、若いうちに駆除されてしまう例がほとんどだ。そのため、成獣まで生き残っているという時点でどの個体でも用心深くなっている。だが、オソの場合は、さらに度を越した慎重さを持ち合わせているのだ。櫻井氏が語る。

「日中はどこかに潜んでいて決して姿を見せず、駆除のための銃器を使えなくなる夜になると人知れず行動を始めるのです。誰にも目撃されずに行動することから我々は『忍者』とも呼んでいます。

昨年の9月にオソと思われる個体の足跡が見つかって以来は何の痕跡も見つかっていません。行動範囲の広さも相まって、捜索しようとしても、どこにいるかの手掛かりすらつかめないのです」

冬場に仕留めるしかない

銃器と並ぶクマ対策の要である箱わなに関しても、前述のとおり近くに立ち寄った形跡すらない。この理由について、標茶町でヒグマ対策に従事する猟師はこう推測する。

「現在は厚岸町、標茶町で合計10基の箱わなを仕掛けていますが、かかる気配はありません。これは、オソが箱わなの形状や、わながどのように作動するのかを認識しているからだと思われます。

おそらく、幼少期に母グマか兄弟が、箱わなにかかったのを間近で見ているのでしょう。こうした経験から、箱わなにかからないための知恵を身に付けたのだとしか考えられません」

 

個体差はあるが、多くの場合、箱わなにかかったヒグマは脱出を試みて激しく暴れる。一緒に生活していた個体が捕えられた光景は、オソにとってトラウマとなっているのだろう。この経験が、あらゆる対策が通用しない「怪物」を生み出してしまった可能性は高い。

自治体もオソによる被害を見過ごしていたわけではない。標茶町は'19年から被害があった場所に猟友会員を派遣し、捜索に乗り出していた。しかし捕獲することはできず、翌'20年にも被害を出してしまった。さらに'21年には隣接する厚岸町でも初めて被害が報告され、被害を及ぼす範囲が広がってしまう。

関連記事