かつて日本が強かったのはメモリー半導体
日本の半導体が、1970年代から80年代に世界を制したと言われる。しかし、半導体の全般について日本が強かったわけではない。日本が制したのは、DRAMというメモリー半導体に限ってのことである。
演算用の半導体CPUは、インテルが支配した。計算回路の設計はソフトウェアであり、日本のモノづくり技術では、歯が立たなかった。現在のロジック半導体は、これが進歩したものだ。
付加価値が高いのは、DRAMではなくCPUだ。日本の半導体産業の問題は、CPUのような高度な技術を必要とされる製品を生産できなかったことだ。
インテルは、技術力によってCPUの生産を独占した。そして、マイクロソフトのOSウィンドウズとの組み合わせによって、後に「ウインテル体制」と呼ばれるようになったものを築いて、PC産業を制覇した。
日本は、この流れに対応することができなかった。