2022.02.09
# 不動産 # 節約

「敷金礼金0円」「ネット無料」の部屋に釣られた、22歳・新社会人の大誤算

家族を思っての判断だったが…
他人のトラブルに首を突っ込む不動産屋を描いた漫画『幸運不動産』。原作者の河合広栄氏は不動産業界の裏側に精通しており、これまで数々のトラブルを見聞きしてきました。そんな河合氏に、ネット広告などでよく見かける「敷金礼金0円」の物件の裏側について紹介してもらいました。
 

「敷金礼金0円」「インターネット無料」の部屋

大学4年生の鈴木健太郎さん(当時22歳・仮名)は、千葉県市川市の団地で育った。小学生の時に両親が離婚し、それからは近所の小さな測量設計会社の事務をする母と弟の三人家族だった。

2人の息子を1人で育てる母の苦労を近くで見てきた鈴木さんは、これ以上金銭的な負担をかけないために、高校ではトップクラスの成績をキープし、授業料が全額免除される特待生として都内の大学に入学。4年生の時にとある通信会社から内定をもらって、あとは大学を卒業するのみとなっていた。

「早く独り立ちして母を楽にしてあげたい」という思いから、就職を機に実家を出て一人暮らしをしようと考えていた鈴木さん。大学卒業を控えた1月ごろから、少しでも初期費用と家賃が安い賃貸物件を探し始めた。

Photo by iStock

会社からは引っ越し費用1万円と毎月の住宅手当3万8000円が出るが、新卒1年目は金銭的にあまり余裕がない。だから鈴木さんは、建物の築年数やデザインなどにはこだわらず、とにかく安くて交通の便がいい部屋に住みたかったという。

鈴木さんがネットで検索してみると、条件に当てはまりそうな部屋がいくつか見つかった。ひときわ目を引いたのが、検索結果にいくつも登場した「敷金礼金0円!」という一言だ。敷金も礼金も入居の際の負担になるため、それらが0円であれば初期費用をかなり節約できる。

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