企業努力も限界、値上げラッシュは続く
21年10-12月期の決算発表シーズンも前半戦を通過した。ここまでは約6割の企業が増益を確保しており、全体的には堅調といえる。ただし、V字回復を達成した前年比較では伸び率の鈍化も目立っている。
緊急事態宣言や半導体不足の影響に加え、円安や原材料高によるコスト圧迫も大きな要因だろう。

日本の消費者は値上げに対するアレルギー意識が特に強く、これまでは直接的な値上げは避けられてきた。しかし、企業努力も限界に達し、値上げラッシュに家計はクラッシュ状態にある。
海外でも多くの企業が値上げを実施した。株式市場の動きをみると、付加価値の高いサービス、ブランド力のある商品を持つ企業の株価上昇が目立つ。
日本株市場でもコスト高を値上げでカバーできる企業には相対的な評価が高まるだろう。「値上げ力」のある個別銘柄に注目してみたい。