2022.02.16
# ビジネス

「決して踊らされてるわけではありません」ダンス動画でバズった「ベンチャー広報の本音」

マネー現代編集部 プロフィール

撮影するまでに「1か月」をかけた

そうしたボトムアップのアイデアであるのに加え、実際に動画を投稿するまでに、結構な時間をかけて準備したのだと「きこりん」さんは言う。

「(1回目も2回目も)動画作成にはかなり時間をかけました。ダンスする楽曲も何十曲と候補を出し合い、動画を見てほしいターゲットのペルソナに合わせて、メッセージを絞り込んで。

動画撮影から編集までは1時間半ほどですが、撮影するまでの準備は、断続的に1か月くらいはかかっていますね」

その準備期間の長さには驚きだが、企業が自社の名前を出して発信することを考えれば、妥当な期間なのかもしれない。ちなみに今回の動画でも「ダンスの振りに合わせて短文のメッセージを表示するタイミング」を細かく調整するなど、こだわって動画を作っているという。

少なくとも、上司からいきなり「踊れ」と言われて撮影したり、その場のノリで「踊ってみた」からできるものではない、ということは言えそうだ。

 

TikTokで流さなかったワケ

ところで、今回の動画はTwitterのみで投稿されている。ダンスのインパクトが強い印象を残すこの動画、TikTokで流してもよさそうだが、なぜそうしなかったのか?

「社内のリソースの問題が大きいです。会社のアカウントを設立する以上は、企画を立てて動画を作成して流す、しかもTikTokというメディアの性質上、できれば毎日投稿を続けたほうが効果が上がるだろうと。TikTokへ進出するかどうかは検討中でもあったのですが、そのような事情もあり、今回のタイミングでは見送りました」

もし、今回の動画がTwitterではなく、TikTokだけに投稿されていたら、利用者の層や拡散の仕方も違うことから、寄せられる反応もまた違ったかもしれない。

*     *     *

いずれにせよ、今回の「きこりん」さんのインタビューからわかるのは、企業の発信には明確な目的があり、それを達成するためには、相応の準備も必要になるということ。

たとえ15秒で見終えてしまう短尺動画であっても、完成するまでには、働く人たちの多くの時間やアイデアが費やされている。

映像には残らない「当事者の声」に耳を傾けると、話題の動画から受ける印象もガラリと変わるのかもしれない。

「きこりん」さんプロフィール

株式会社3Backs 広報担当。採用広報リーダー。2019年に同社に中途入社。入社当時から広報全般とSNS運用、採用、ブランディングなど幅広く携わる。
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