2022.02.13

北島三郎、島倉千代子…1960年代の記憶を今に伝える「昭和の演歌」のベスト1を決めよう

'60年代に演歌というジャンルが誕生してからおよそ60年。激動の昭和と共に数々の名曲が生み出されてきた。恋の恨み、そして人生の儚さが詰め込まれた演歌の中で、日本人にとって「心の一曲」とは。

北島三郎の陰と陽

年齢を重ねるほどに深く心に染み入る歌のジャンル、それは演歌だ。センチメンタルな冬は特に胸に響く。こんな季節だからこそ知りたい。日本人が一番好きな演歌は、どの曲なのか。

本誌はその問いに答えるべく、特別取材班を編成して調査にあたった。まずは通信カラオケの最大手「DAM」と「JOYSOUND」が発表している'21年の演歌部門ランキングにレコード売り上げ枚数、紅白歌合戦の登場回数をポイント化。

さらに演歌ファンの識者や有名人10名に「マイベスト」を挙げてもらい、各曲の魅力を語ってもらった。これらに基づいて取材班が作成したのが「昭和の演歌ベスト40」だ。

さっそく紹介しよう。

日本の演歌歌手を代表する存在。それはサブちゃんこと北島三郎をおいて他にいないだろう。

北島三郎『与作』のレコードジャケット
 

作家の塩澤実信氏が語る。

「私が推したいのは『与作』('78年、31位)です。あの歌には北島三郎の魅力が詰め込まれています。あれ以上にシンプルな言葉と旋律はありません。それにもかかわらず、じんわりと哀愁が漂い、孤独な男の姿が浮かび上がります。単純なフレーズを『聞かせる』ことが、歌手としていかに難しいか。唯一無二の歌い手です」

同じ歌手でも、「マイベスト」は聞き手によってがらりと変わる。『函館の女』('65年、27位)こそサブちゃんの真骨頂だと語るのは、人類学者の船曳建夫氏だ。

「150万枚のヒットとなった『函館の女』ですが、この歌はお祭り男・北島三郎の威勢の良さが心地いい。『与作』が陰だとしたら、『函館の女』は陽と言えます。思い焦がれた女性を追いかけはるばる北の国へやってきた。そんな主人公の胸の高鳴りが伝わってきます」

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