2022.02.12

いまならまだ間に合う!元駐米大使から本音のメッセージ

国際社会で生き残るための本音のアドバイス
困難な社会の中を、私たちはどう生き抜いていけば良いのか?そんな疑問に対して建前を捨て、正面から答えてくれる人はどれほどいるでしょうか。

元外交官​で、現在は教育者としても活躍する藤崎氏が次世代への率直なアドバイスを綴った新刊『まだ間に合う』の刊行に寄せたエッセイを公開します。

ジャングルのような社会

社会はジャングルです。建前とかしきたりの樹が林立しています。50年間もそうした世界を七転び八起しながらさまよい歩いてきました。たとえばどんな樹があるか。いくつか例をあげましょう。

大人は、若い人に「昔は学校や受験ものんびりしていた、今の君たちは大変だね」などとよく言います。本当にそうでしょうか。そういう方が受けがいいからだと思います。戦後ベビーブーム期は、一年間に生まれた人が今の三倍だったのです。のんびりしていたはずがないでしょう。昔から競争社会だったのです。

留学した人は、「良かったなあ」と遠い目をして懐かしみます。たまには初めから楽しかった幸運な人もいるかもしれません。でも多くの人は、友達もなかなかできず、ひとりぼっちの食事を繰り返し、日本から送ってもらったおせんべいをちびちびかじりながら故郷を懐かしんでいたはずです。つらい記憶は深い穴に閉じ込めたかカッコつけているのです。少なくとも私はそうでした。

外国赴任者の決まり文句。「われわれ親より子どもはすぐなじんで英語もまったく苦労なく友達もすぐでき学校生活を楽しんでいます」。聞き飽きるほどこういうセリフを聞きました。そういう成功ケースではない大半の親は黙っているのです。私は中学でも大学でも米国に行きましたが、どちらでもアップアップしていました。そうした中で苦労しながら身につけた英語の本の速読術、国際会議での記録のとり方、スピーチの仕方もすべて書中で公開しました。

「もう英語だけじゃだめだ。第二語学をしっかりやった方がいい。」

もちろん第二語学が出来るに越したことはありません。でも こういうアドバイスをいう人は英語はちゃんとできた上で、第二語学の壁にぶつかったのでしょうか。私も長い間フランス語を勉強してきましたが、ネットワーキングのためと割り切ってきました。ロシア人とロシア語で交渉し、ブラジル人とポルトガル語で契約してこちらに有利なわけがないでしょう。そのことについても書きました。

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