クーデター1年の節目を迎え
2月1日に軍政による民主政府打倒のクーデターから丸1年を迎えたミャンマー。中心都市ヤンゴンなどでは反軍政の市民多数による「沈黙のストライキ」と呼ばれる抵抗運動を実行して抵抗の姿勢を改めて表明した。
主要都市の社会活動を停滞させるこのストライキはおおむね成功し、治安当局の取り締まりもあまり効果的ではなかったといわれている。

1日、ヤンゴン市内では主要道路の交通量も少なく、多くの市民が出勤を控えて自宅で午前10時から午後4時までの間民主派が呼びかけた「沈黙のストライキ」に賛同して静かに過ごし、午後4時には一斉に拍手をして反軍政の意思を表明してストライキを終えた。
軍から開店を強要された商店や食堂の一部は摘発を恐れて店を開けたが、訪れる客はほとんどなく、店員が手持無沙汰にしている様子だったとヤンゴン在住で現在地下潜伏中のジャーナリストは伝えた。
しかし、時間が経過するにしたがって「沈黙のストライキ」という非暴力抵抗運動の他に、軍政に抵抗する武装市民組織「国民防衛隊(PDF)」による軍事拠点などへの攻撃が1日だけでも24件あり、抵抗を示す「実力行使」の実態が次第に明らかになってきた。
同時に、国境周辺で反軍政の姿勢を強めている少数民族武装勢力への軍による攻撃、交戦の実態も伝えられ、クーデター1年の節目を迎えたミャンマーが依然として混乱と混迷の渦中にあることを内外に印象付けた結果となっている。