2022.02.12
# 企業・経営

就活生たちの「会社選び」が激変中…彼らが「安定」よりも重視し始めた“意外なこと”

前川 孝雄 プロフィール

一方の日本は、まだまだ内向きのガラパゴス的発想ゆえに発展しにくいのではないだろうか。表面的にはDX、AIなどを冠した新設学部や学科はあったとしても、産学が一枚岩で長期展望をもって若者を育成する仕組みを作り切れていないと私は考えている。

 

若者の「新たなニーズ」

大学で10年以上、キャリア教育の現場に身を置く中では、若者のキャリア意識、就職の志望動機も変わりつつあることも感じている。昨今の学生が就職に期待することは、「自分自身でお金を稼ぎ生計を立てられること」「お金を稼ぐ力が身に付くこと」「社会に貢献できる人材になり、その対価としてお金をもらうこと」などなど。

つまり、大企業に就職し、年功序列のレールに乗っていれば、安定した人生を歩めるという期待は影を潜め、会社に依存せずに自力で食べて行けるようになるため、その力を身につけたいと考えるように変わってきているということだ。

彼らは、もはや終身雇用を信じておらず、たとえ就職先が大企業でも、それで一生安泰だというイメージは持っていない。ある学生は、「ツイッターに『内定が決まった会社が2日後に潰れた』とありました。自分が就職する会社も大丈夫か不安です」と話してくれた。こうした社会不安からも、会社に依存しない経済的な自立力を得たいという切実な意識が年々高まっている。

優秀な若者の希望

企業が志向しつつあるジョブ型雇用のパラダイムにシフトすることを、優秀な若者は覚悟しているといえるのかもしれない。こうなると、採用において、企業が学生に訴えるべきことは、終身雇用ではなく、「プロフェッショナルに育てること」になっていくだろう。それも、その企業でしか通用しないスキルではなく、広く労働市場で評価される汎用スキルをも習得できるかどうかを問われることになるだろう。

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