2022.02.13

消費水準回復せず、これからの「円安値上げ」に家計は耐えられるか

消費抑制で日本経済復活に遅れも

日本経済を左右する「消費」の先行きに暗雲が漂っている。ガソリンや灯油、あるいは、原材料を輸入品に頼る食品などの、相次ぐ値上げに対して「家計防衛」から消費を抑える動きが鮮明になってきた。

こうした商品の価格上昇が今後も続けば、他の品目の消費にも消費抑制の動きが強まりかねない。ポスト・コロナに向けて世界経済が急回復する中で、消費の減退によって日本経済の回復が大きく遅れる可能性も出てきた。

家計の消費支出、回復せず

総務省が2月8日に発表した家計調査によると、2人以上世帯あたりの2021年の月額消費支出の平均は、27万9024円と、物価変動の影響を除いた実質ベースで2020年に比べて0.7%増加した。

新型コロナウイルスの拡大で経済活動が凍りついた2020年が、前の年に比べて5.3%減の大幅な落ち込みとなっていた反動でプラスに転じたが、2019年の水準(月額平均29万3379円)にはまったく戻っていない。

2021年の月平均でプラスだった費目は教育(1万1905円)の15.7%増、交通・通信(3万9778円)の4.7%増、住居(1万8338円)の3.4%増、保健医療(1万4314円)の0.5%増など。2020年に比べて人の動きが活発化したことで、交通費が増加した。医療費も、新型コロナで高齢者の通院が減っているとされるが、4年連続の増加となった。

一方、減少が目立ったのは、家具・家事用品(1万2101円)の6.4%減、光熱・水道(2万1531円)の2.7%減、被服及び履き物(9063円)の1.6%減など。家計に占めるウエートが大きい食料(7万9401円)も1.0%減った。

家具・家事用品は2020年に消費を下支えした「巣篭もり需要」が一巡したことが大きいとみられる。2020年上期に10万円の定額給付金が支給されたことで夏から秋にかけて家電製品の販売好調などが起きたが、2021年はマイナスに転じた。

 

光熱・水道のうち電気代は3%減と2年連続で減少した。電気代の引き上げが続いていることもあり、節約ムードが広がり、使用量が落ちたことが主因とみられている。交通・通信の中でも通信料だけに限れば1万3285円と2年連続の減少になった。携帯電話の格安プランの導入が広がったことなどが理由とみられるが、家計消費全体に占める割合は4.8%程度と高止まりしている。

最も家計で大きな支出である食料は、値上げによってパスタの消費が11.3%減、即席麺も4.1%減と需要が一気に減った。また、飲酒代も49.4%減と落ち込んだ。

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