2022.02.19

アサリもハマグリもウナギも…日本の食卓は「産地偽装」だらけ

「ダマしてカネ儲け」のヤバすぎる実態

江戸の町には「あっさり死んじめえ(アサリ、シジミ)」という貝売りの声が響いた。かつては庶民の食卓に上った国産アサリもいまや絶滅寸前。いつの間にやら、この国の食卓は偽装品だらけになっていた。

利ザヤは100億円!

「アサリの偽装はもう10年以上前から騙されていたことですよ。熊本で獲れるはずの量と市場で流通している量が明らかに違うんだから、ちゃんとした市場関係者なら気付くはずです」

築地市場場外にある鮮魚販売店のオーナーはあきれ顔でこうぼやく。熊本県産として出荷されてきたアサリに大規模な産地偽装が発覚し、騒動になっている。蒲島郁夫熊本県知事が、2月8日から2ヵ月にわたってすべてのアサリの出荷停止を宣言したほどだ。

(イメージ写真です)Photo by iStock(イメージ写真です)Photo by iStock
 

しかし、鮮魚店オーナーが語るように、アサリの産地偽装は今日に始まった話ではない。'18年には山口県の海産物輸入会社が韓国産アサリを熊本県産として偽って販売し、社長が逮捕されている。'19年にも佐賀の業者が同様の手口で6000tのアサリを偽装販売し、行政指導を受けている。

これまでも毎年のようにアサリの偽装は問題になってきた。発覚しても、偽装を続ける業者が後を絶たないのにはそれなりの理由がある。とにかく、儲かるのだ。

消費者問題研究所代表の垣田達哉氏が語る。

「アサリは熊本県産と外国産の価格差がkgあたり400円ほどです。偽って販売することで生まれた利ザヤは合計で100億円にもなるという推計があり、かなり大規模に偽装が行われていたことがわかります。今回のアサリのように多くの企業が関わった偽装事例は聞いたことがありません」

輸入したアサリに熊本県産のシールを貼るだけで、億単位の利益が生まれるのだから、一度手を染めたらやめられないわけだ。しかも漁協から販売業者まで、地元は甘い汁を吸う仲間同士。自浄作用が働くはずもない。

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