2022.03.19
# 数式

【オイラーの等式】不動の「世界一美しい式」

数学のお兄さん『数式図鑑』読みどころ

横山明日希の〈数式図鑑〉

「数学のお兄さん」として活躍する横山明日希さん。数学×恋愛、数学×お笑い等、数学と異分野を掛けあわせた独自の切り口で、より数学を身近にする授業、講演などで人気です。

そんな横山さんの新著『数式図鑑』は、数学好きには外せない、さまざまな数式の美しさ、すごさ、不思議さをわかりやすく伝えるとっておきの数式集です。本書から、初めて知る数式や、よく知る数式の意外な一面など、読みどころを、ここにご紹介しましょう!

今回は、世界で最も美しいといわれる「オイラーの等式」です。

オイラーの等式

eⁱπ+1=0

「もっとも美しい数式」といわれる理由

上の「オイラーの等式」は、世界でももっとも美しい数式といわれることの多い数式です。なぜこの式が美しいといわれるのか、もちろん美しさの理由の本質をすべて明らかにすることは難しいですが、そのいくつかをご紹介します。

まずは、式に並ぶ記号のひとつひとつに注目してみましょう。すると、「e」「i」「π」そして「+」と「1」と「=」と「0」と合計7つの記号が登場しています。これらのすべての記号が数学において非常に重要かつ基本的な概念であり、そのような記号のみで構成される数式だから美しい、というのが理由の第一だと思います。

「1」は自然数のなかでもっとも小さい単位となる数、「0」は何もないことを表す特殊な数、と考えるとこの2つの重要性は自然にわかりますね。また、「+、加法」は演算のなかではもっとも単純な計算ともいえますし、その計算した結果を結ぶのが「=」という記号です。

ここまでは、容易に重要性が理解できると思いますが、さて、では残りの3つの記号はどうでしょうか、簡単に踏み込んでみましょう。

3つの数の組み合わせ

まず「π」は円周率を表し、「3.1415...」と無限に小数が不規則に続く無理数ですが、直線と円という曲線の世界をつなぐ不思議な定数になります。

次に「i」は「虚数単位」と呼ばれる、2回かけると「-1」になるという数で、実数と虚数の世界をつなげるものです。そして最後の「e」はオイラー数、あるいはネイピア数と呼ばれる、値にするとe=2.718...という無理数。これは微分積分、指数関数などに強い関連を持ち、線形と累乗の世界をつなげる重要な定数です。

これら3つの数が組み合わさり、「オイラー数を虚数単位乗し、さらに円周率乗したものに1を足すと0になる」ということを主張しているのがこのオイラーの等式なのです。

しかしこの説明でも「結局どういうこと?」とよくわからない方も多いのではないでしょうか。直感的には、これらの数が組み合わさって整数になる、というのは、 どうも頭の中で想像するには難しいのではないかと思います。この直感的に理解できないけれども奇跡のように成り立っている式であることもこの数式の美しさの理由の1つなのでしょう。

続いて、この式が成り立つ理由についても、少しご紹介したいと思います。

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