――そんな“女”として生まれたからには…何を大切にすべきとお考えでしょうか?

上野さん:この作品を描いていて、ふと「自分にはこの先、何が残るんだろう」という問いが浮かんだんです。莉子には何が残った? って。私も莉子も、母であり妻であり……ひとりの女。莉子はストーリーの中で、母である自分より「女性として見られる自分」に“女”を求め始め、迷走していきます。このお話は完結していますが、作品の終わりはあくまで“経過”。

『女はいつまで女ですか』プロローグより。上野りゅうじん/KADOKAWA
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私が伝えたかったことは「後悔なく生きているか?」ということなんです。

何気ない日常の多くは、雨降って地固まる……ということばかりではないですし、とはいえ修羅場があるわけでもない。中には「夫の浮気を白黒させる!」と物事に白黒つけられる方もいると思います。でもそうじゃなく生きている人、日常をかみしめて、感情を押し殺して生きている人もたくさんいる。日々大事に守っているものを壊さないように努力している女性も、たくさんいると思うんです。

この『女はいつまで女ですか? 莉子の結論』では、そんな“女”とは何か悩み葛藤しながら生きる人の姿を描きたかったんです。強く決断できる人ばかりではないけれど、後悔がないように生きてほしい。頑張っている女性に寄り添う作品になればと思っています。

ーー“女の子なんだからキレイにしなさい”そう言われて育った莉子が、39歳になり迷い込んでしまった迷路。結婚して、出産して、子育てをして…そしてそのあとは? “女はいつまで女“なのか。

子どもから見た「母」として、異性から見た「女性」として、自分はいつまで女でいられるのか葛藤しながら生きる莉子の姿は多くの女性の共感を呼ぶ。子育てに追われてあっという間の日々。振り返ったときに後悔しないよう、今与えられた状況をかみしめて生きたい。迷路に入ってしまった莉子の結論はいったいどういうものなのか。ぜひこの作品を読んで確かめてほしい。