2022.03.01
# 就活

就活の悪しき慣習「学歴フィルター」が、ここまで広まった背景事情

実は大正時代から存在していた!?
難波 功士 プロフィール

テクノロジーが発展し、より「巧妙」に

そして80年代後半、バブル景気の頃には、履歴書から学校名の記入欄を無くしたことで、話題となる企業も現れたりします。しかし、好況の恩恵が、すべての大学生にいきわたったわけではありません。1988(昭和63)年9月30日号『朝日ジャーナル』「大卒就職戦線・ブランド時代の狂騒曲」は、この時期の大学間のブランド力格差について記しています。

学生の実質的な就職活動は、大学三年生の正月から始まった。友人からの年賀状にまざり、企業からのダイレクトメール(DM)が数通はいっている。学生が、就職を意識し始める第一段階だ。

だが、この第一段階のスタート時期も大学によってさまざまである。「最初に来たのは二月の終わり」(日本大・法)「もう新学期になろうとしていたころ」(亜細亜大・法)。四月初め、早慶の学生たちのDMは、すでに段ボール二箱分近くになる。

…普通、DMには、会社案内のパンフレット、連絡先などを記した挨拶状、人事部宛のハガキの三種類が同封されてくる。「都銀に資料請求し、返送されてきたものを見て、がっかりしました。中には、パンフレットだけ。連絡先や人事部宛のハガキは君たちに不必要だ、ということを暗に伝えているのでしょう」(亜細亜大・法)

今の大学生ならば、DMと聞いてまず思い浮かべるのは、SNSのダイレクトメッセージでしょうが、スマホなど影も形もない当時には、DMといえば紙のダイレクトメールでした。その後、就活のインフラは全面的にネットへと移行します。

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2014(平成26)年3月30日付「朝日新聞」「これって、学歴フィルター?――採用説明会…満席」には、会社説明会への応募が、人気アーティストのコンサートチケットをとるような騒ぎになっており、かつその学生の所属する大学によって「満席」となるタイミングが異なることを伝えています。偏差値が低い大学の学生ほど用意された座席数が少なく、「満席」表示が出るのが早いのです。

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